民法第１０１７条（遺言執行者が数人ある場合の任務の執行）　第１項　その任務の執行は、過半数で決めます。遺言者が、別段の意思を表示した時は、それに従います。　第２項　各遺言執行者は、前項にかかわらず、保存行為は、出来ます。

民法第１０１６条（遺言執行者の復任権）　第１項　遺言執行者は、自己の責任で、第三者に任務を負わせることができます。第２項　第三者に任務を負わせるやむを得ない事由があるときは、遺言執行者は、相続人に対してその選任及び監督の義務を負います。

民法第１０１５条（遺言執行者の行為の効果）　遺言執行者であることを示した行為は、相続人に対して直接効力が生じます。

民法第１０１４条（特定財産に関する遺言の執行）第１項　遺言が特定の相続財産に関する場合には、遺言執行者の権利義務は、その特定財産に限定されます。　第２項　特定財産承継遺言があったときは、遺言執行者は、民法第８９９条の２第１項に規定する対抗要件に備えるために必要な行為が出来ます。　第３項　前項の財産が、預貯金債権の場合、遺言執行者は、預金の払い戻し及び解約が出来ます。第４項　被相続人が遺言で別段の意思表示をしたときは、それに従います。

民法第１０１３条（遺言の執行の妨害行為の禁止）第１項　当然の規定です。　第２項　違反行為は、無効とし、取引の安全性を確保するため、善意の第三者については、対抗できないとしました。　第３項　相続人の債権者及び相続債権者は、相続財産についてその権利を行使できることにしました。

民法第１０１２条（遺言執行者の権利義務）第１項　相続財産の管理他遺言の遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有します。第２項　遺言執行者がいる場合は、遺贈の履行は、遺言執行者しか出来ません。第３項　準用規定です。

民法第１０１１条（相続財産の目録の作成）第１項　遺言執行者は、相続財産の作成及び相続人に交付義務があります。第２項　相続人の請求により、目録を立合いにより又は公証人に作成する義務があります。

民法第１０１０条（遺言執行者の選任）　遺言執行者がいないときは、家庭裁判所は、利害関係人の請求により、これを選任出来ます。

民法第１００９条（遺言執行者の欠格事由）　未成年者・破産者が該当します。

民法第１００８条（遺言執行者に対する就職の催告）　相続人等は、遺言執行者に対し、相当の期間内に就職を承諾可能か催告することが出来ます。期間内に確答しないときは、承諾したものとみなします。