民法第１０３３条（居住建物の修繕等）　第１項　配偶者は、必要な修繕をすることが出来ます。　第２項　配偶者が必要な修繕をしないときは、所有者がその修繕をすることが出来ます。　第３項　修繕を要するとき又は権利を主張する者がある時は、配偶者は、所有者に通知する義務があります。

民法第１０３２条（配偶者による使用及び収益）　第１項　善良な管理者の注意をもって、使用等します。第２項　配偶者居住権は、譲渡出来ません。　第３項　所有者の承諾無しでは、改築、増築、第三者に貸与等は、出来ません。　第４項　配偶者が前２項に違反した場合には、所有者は、是正を求め、是正されないときは、配偶者居住権を消滅させることが出来ます。

民法第１０３１条（配偶者居住権の登記等）第１項　居住建物の所有者は、配偶者に対し、配偶者居住権の設定の登記を備えさせます。第２項　第三者対抗要件の規定を準用します。

民法第１０３０条（配偶者居住権の存続期間）配偶者の終身の間とします。別段の定めがある場合は、除かれます。

民法第１０２９条（審判による配偶者居住権の取得）遺産の分割の請求を受けた家庭裁判所は、次の場合に限り、配偶者居住権を認めます。一. 共同相続人間に配偶者居住権の取得の合意が成立　二.配偶者が配偶者居住権の取得を希望する旨の申し出があり、その建物の所有者の不利益を考慮しても配偶者に生活維持のために必要があると認められるとき

民法第１０２８条（配偶者居住権）第１項　被相続人の配偶者が、被相続人の所有建物に相続開始時に居住していた場合、次の何れかに該当する場合には、配偶者居住権を取得する。一.遺産の分割によって配偶者居住権を取得するものとされたとき　二.配偶者居住権が遺贈の目的とされたとき　ただし、被相続人が居住建物を配偶者以外の者と共有していた場合には、配偶者居住権は、成立しません。第２項　居住建物が配偶者の財産に属することになっても他の者が共有持分を有するときは、配偶者居住権は、消滅しません。第３項　持戻し免除の意思の推定の規定は、配偶者居住権の遺贈について準用されます。

民法第１０２７条（負担付遺贈に係る遺言の取消し）　相続人は、負担付遺贈を受けた者に対し、相当の期間を定め、履行の催告が出来ます。その期間内に履行がないときは、負担付遺贈の取消しを家庭裁判所に請求出来ます。

民法第１０２６条（遺言の撤回権の放棄の禁止）　遺言の撤回権は、放棄出来ないとされています。

民法第１０２５条（撤回された遺言の効力）　前三条により撤回された遺言は、その撤回の行為が撤回等されてもその効力は、戻りません。ただし、その行為が錯誤・詐欺又は強迫の場合は、除かれます。

民法１０２４条（遺言書又は遺贈の目的物の破棄）　遺言者が故意に遺言書を破棄したときは、遺言を撤回したものとみなします。目的物を破棄した場合も同様です。