第四章　相続の承認及び放棄　第一節総則　民法第９１５条（相続の承認又は放棄をすべき期間）相続の開始を知った時から３箇月以内に、単純承認、限定承認、放棄の判断をします。熟慮期間と言われています。

民法第９１４条（遺言による担保責任の定め）民法第９１１条から９１３条の規定は、遺言で別の指示が有った場合は、適用しない。

民法第９１３条（資力のない共同相続人がある場合の担保責任の分担）相続人全員で無資力の相続人の分を負担します。求償権の過失があるときは、無資力になる前に請求できたのに、請求しない場合を指します。

民法第９１２条（遺産の分割によって受けた債権についての担保責任）第１項は、債権を回収できなかった場合には、他の相続人が相続分に応じて責任を負います。第２項は、返済期日が来ていない債権及び停止条件付きの債権も第１項と同様です。非常に難解な条文です。

民法第９１１条（共同相続人間の担保責任）相続した遺産に欠陥があるとき、相続分に応じて、損失の責任を負います。

民法第９１０条（相続の開始後に認知された者の価額の支払請求権）遺産分割の無効を避け、被認知者の保護を図っています。

民法第９０９条の２（遺産の分割前における預貯金債権の行使）令和元年７月１日から施行されており、各共同相続人は、遺産分割前に、一定の預貯金を引き出せる規程です。実際には、引き出すには、どのような書類が必要か金融機関に確認して下さい。

民法第９０９条（遺産の分割の効力）損害を受ける第三者がいる場合には、第三者の権利を侵害しては、ならない。

民法第９０８条（遺産の分割の方法の指定及び遺産の分割の禁止）遺言で、遺産の分割を定めたり、第三者に委託ができ、５年以内の分割を禁止することができる。

民法第９０７条（遺産の分割の協議又は審判等）第１項は、遺産分割の話し合いの規定で、第２項は、話し合いが決着がつかない場合は、家庭裁判所に入ってもらいます。第３項は、決着がつくまで、相当な期間を要するので、分割を禁じています。